清崎蒼警部の元を訪ねてきた若い刑事。
彼女は過去に起きた「犀華ちゃん行方不明事件」を終わらせるよう、協力を要請してきた。
バラバラになってしまった記憶のかけらを思い出し、再構成を始める――
そんなアドベンチャーゲームがSteamで圧倒的に好評(97%)となっている本作、『未解決事件は終わらせないといけないから』だ。
基本情報と総評
基本情報
タイトル | 未解決事件は終わらせないといけないから |
開発 | Somi |
発売日 | 2024年1月18日 |
総評
テキストベースのパズルゲーム。後半のピースが嵌り始めて真実が見えてきたときが面白く、読後感が素晴らしい。
ゲーム概要・システム
ゲームのメインとなるはSNSのように話者と証言内容が表示されている画面。
序盤は「#」がついた青いキーワードを足がかりに新しい証言(記憶のかけら)を思い出していく。
しかし思い出される証言は時系列や発言者が異なる場合もあり、内容から推測して整理していく必要がある。
また「@」付きで表示されているキーワードは人物表記で、まだ登場していない人物は該当のワードをクリックすることで表示されるようになる。
ある程度進んでくるとロックされた証言も登場。
赤のロックは該当の証言の選択、紫のロックは該当の月日などの4桁の数字の指定、黄色のロックは証言の結合(話者、前後の時系列が合った状態にする)を6回行うことで得られる“鍵”を消費することで開放でき、関連するキーワードと紐づけることが可能になる。
そのためゲームを進めるうえで自然と証言を読み込み、考察する必要性が生まれる。
また場合によっては総当たりで動かしていてたまたま結合され、「この証言はここだったのか、それだと話が変わってくる」と驚くこともあるかもしれない。
少しでも違和感を覚えたら「これは本当にこの人物の発言か?」と疑うことが大切かもしれない。
集中して楽しめる良作短編アドベンチャーゲーム
プレイの感想としてはゲームシステムに派手さはないものの、序盤の情報が少ない中では証言内容と話者を勘違いしやすいものも多く、後半になってピースが嵌っていき推測が確認に変わっていく感覚が面白い。
序盤と終盤ではガラッと印象が変わってしまう人物も多いだろう。
どれだけ説明したとしても実際にプレイしないとこのゲームの良さは伝わりにくいものなので、少しでも気になった方は是非ともプレイしてみてほしい。
プレイ時間は3時間前後という短編だからこそ、映画のように集中して楽しめる作品となっている。
プレイする際には時間を確保して、一息に最後まで楽しんでもらいたい。
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ノア
元ゲームシナリオライターで、何やかんやあってQAに転向。現在はサービスアプリ開発の仕事をしつつ、趣味でゲームをしています。RPG、アクション好きで、アウトドア趣味はバイクとキャンプ。